東京園芸資材販売 株式会社
 
◎これで差が出る
さし芽のし方とコツ
講師:花ごころ研究室 河合秀治



さし芽、さし木は多くの植物で可能です。
しかし、植物によっては難しいものもあり、松類のように、特殊な方法でなければ発根しづらいものもあります。
今回は比較的簡単に発根しやすい植物とその方法を紹介します。
さし芽をする植物には、以下のようなものがあります。
草本性;菊、カーネーション、ゼラニューム、ペチュニア、マリーゴールド、セージ
木本性:サツキ、ミニバラ、椿、アジサイ、ローズマリー、タイム、ラベンダー多肉植物の葉挿しも出来ますが、
やや要領が異なりますので、また別の機会に紹介します。


●作業方法と注意点

■さし穂の調整


特殊なものを除き、さし穂は今年伸張した、よく充実した枝から選びます。
充実の目安は茎が硬く葉と葉の間が短い状態です。病害虫に犯されている枝は避けましょう。
選んだ枝は10センチ程度の長さに切り取り、しっかりした葉を3枚程度残して残りは
葉の付け根で切り取ります。
同時に花や実も取り除きます。切り取るときははさみを使い、茎を傷つけないようにします。
切り取ったさし穂は、切り口をよく切れるカッターナイフ、かみそりで再度わずかに切り戻し、
一昼夜水につけておきます。



葉は2〜3枚残し大きな葉は1/3〜1/2に切りつめ、水あげを行う。


■用土選び

さし床は、播種箱か底に穴をあけたイチゴパックなどに鹿沼土、砂、などの単用土、
もしくはさし芽専用用土を入れてつくります。
いずれの土を使う場合も排水性、保水性に優れ、清潔であることが条件です。
播種箱のように大きなものは、下に軽石の小粒等を敷き詰めてその上に土を入れます。
容器に土を詰めた後はたっぷりとかん水して、土を十分に湿らせておきましょう。
土のさし木する位置には箸などで穴を開けておきます。



用土を入れ水をたっぷり与え棒で穴をあける。


■発根促進剤

さし芽を行うときは、発根を促すために発根促進剤を使うことをおすすめします。
オキシベロン、ルートンなどがお店で販売されています。
吸水後、さし穂を水から取り出して切り口をティシュペーパーで軽く抑えて水気を取り除き、
発根促進剤を少しだけつけます。


■さし方

さし穂を1.2節埋まる深さまで用土の穴にまっすぐに入れます。
さし穂の周りの土を指で抑え、さし穂と用土を密着させます。
すべてのさし穂が終わったら再度たっぷりと水を与えます。


●管理のポイント

■鉢上げ

発根し始めると葉の萎れがなくなり新芽が伸び始めます。
発根後はよく日に当ててください。水やりも少しずつ控えめにして根の伸張を促します。
1000倍程度の液肥を鉢上げ1週間前に与えてから行うと、鉢上げ後の生育が良くなります。
鉢上げは3号(径9センチ)のビニールポットを使い、よく根を張らせてから目的の場所に植えましょう。



新芽が伸びるまで土を乾かさない。


■鉢上げ

発根し始めると葉の萎れがなくなり新芽が伸び始めます。発根後はよく日に当ててください。
水やりも少しずつ控えめにして根の伸張を促します。
1000倍程度の液肥を鉢上げ1週間前に与えてから行うと、鉢上げ後の生育が良くなります。
鉢上げは3号(径9センチ)のビニールポットを使い、よく根を張らせてから目的の場所に植えましょう。




●用土の説明 《さし芽種まきの土》

生長促進剤入り、発根後の生育を早めます。
多孔質パーライトが通気性を高め根の張りを良くします。
保水性に優れ、さし穂に適度な湿り気を与えます。



−使い方−


さし芽をする前はよく土を湿らせてからお使いください。
播種箱の下から水を吸わせる時は、その前に必ず上からも水を与えます
(用土が軽いので浮いてしまうことがあります)。
完全に吸水するまで1日程度かかりますので、さし芽後2日続けてたっぷりと水やりを行ってください。


●肥料の説明 《有機100倍液肥》

海藻成分が根を丈夫に育てます。
有機質なのでハーブや野菜などに安心して使えます。
花つきや実付きを良くするリン酸分が多く含まれています。木酢配合。



−使い方−

100倍から50倍に薄めて植物が植えてある土にたっぷりと与えます。
与える量は鉢の下からわずかに流れる程度です。1ヶ月から2週間ごとに与えてください。





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