|
◎ジャンル別育て方 |
春の花と野菜の種まき |
講師:花ごころ研究室 河合秀治 |
2月は1年で一番寒い季節です。
所によって、地面は雪に覆われ園芸作業どころではないかと思います。
でも春の足音はすぐそこまで来ています。
冬が過ぎた後、あっという間に暖かくなり花苗や野菜苗の植付けが始まります。
そこで春の植付けに備え苗を育てておくための種の播き方を今月は紹介します。
特に花苗の育苗で少しハイクラスの微細種子と野菜でよく使われる直播きの方法をお伝えします。
その他の播き方については材料用品の使い方《上手に出来る種播きと苗の育て方》を参考にしてください。
種まき用の用土 |
専用用土、培養土、赤玉土、川砂など |
鉢底石 |
プランター用では大きすぎるので小粒の軽石、日向土が便利 |
定規 |
20cm程度のもの |
15cmの平鉢 |
微細種子用 |
9cmビニールポット |
直根製の野菜の種まき用 |
ジョウロ |
必ずハス口がついているもの。 |
新聞紙、ビニール |
乾燥防止用 |
紙、洗面器、霧吹き、防虫ネット |
春の種播きで気になるのはペチュニアなどの微細種子とキュウリなどのウリ科の直播きです。
微細種子は発芽に光が必要なので平鉢にばら播きをして覆土はかけないのがポイントです。
キュウリなど直根性野菜の直播きの場合、菜園に直接播く場合とポットに播く場合があります。 ご家庭ではポット播きにした方が良いでしょう。
菜園に直接播く場合は菜園の土つくりを十分にしてからではないと種を播けませんし、
苗の育ち方も気象の変化に左右されやすいのでポットで育て、
適期になってから直接菜園に植え付けたほうが栽培しやすいでしょう。
1. 平鉢の穴を防虫ネットなどで塞ぎます。 |
2. 軽石や日向土の小粒を下に敷いてから用土を入れます。 |
3. 定規などで表面を平らにならします。 |
4. 水を張った洗面器に用土を入れた平鉢を置き底から吸水させます。 |
5. 給水後タネを播きます。 |
6. 2対に折った10cm角のやや固い紙の間にタネを入れ平鉢の上で中から外に向って渦を描くように種を少しずつ落としながら播きます。 |
*吸水時霧吹きをしておくとより早く水を吸います。 |
1. 9cmのポットに培養土を入れ地面に落としてよく落ち着けます。 |
2. 中央に穴をあけそこに種を2、3粒程度播いて覆土をします。 |
3. 播種後ジョウロでたっぷりと水を与えます。 |
*菜園に直接植え付けるので培養土に川砂や赤玉土を2〜3割程混ぜて置くと定植後の根付きが良くなります。 |
種播き後はジョウロなどでたっぷりと水を与えて下さい。
水分を含みにくい性質の用土もあるので1〜2日は土の乾き具合を見て充分に湿るまで水やりを続けて下さい。 発芽前の土は充分に濡れている事が大切なので土が乾き始める前に水を与えましょう。 また、乾きを防ぐために発芽までは日陰に置くこともできます。
新聞紙やビニールシートをかけるのも良いでしょう。
ただし、発芽苗が込み合うようでしたら必ず間引きしてください。
ポット播きした物は最後には1本にまで間引きします。
土に含まれる養分の量にもよりますが本葉2枚で2000倍程度の液肥、本葉3〜4枚で
鉢上げ1週間前に1000倍程度の液肥を与えると鉢上げ後の植物の生長が良くなます。
鉢上げが近づきはじめたら水やりを控えるようにして(土が乾きはじめたらかん水する)
根を良く張らせるようにします。
微細種子の発芽後本葉が3〜4枚になったら9cmのポットに鉢上げをしましょう。
一度鉢上げをしてから植付けると根付きがよく管理が楽になります。
鉢上げ後2週間後に置肥を与え、2週間に一度は液体肥料を水やり代わりに与えましょう。
鉢上げ後1カ月で植付けが出来るようになります。
まだ寒いので夜間はビニールなどをかけて防寒しましょう。
春は思っている以上に早く暖かくなります。 種播き、間引き、鉢上げ、土作りなど早め早めに行うように心がけましょう。
●さし芽種まきの土
・生長促進剤入り、発芽後の生育を早めます。 ・多孔質パーライトが通気性を高め根の張りを良くします。 ・保水性に優れ、種に適度な湿り気を与えます。
使い方 ・完全に吸水するまで1日程度かかりますのでさし芽後2日続けてたっぷりと水やりを行ってください。 ・土が流れやすいのでジョウロのハス口を上に向けて柔らかく水を与えて下さい。
●花ちゃん培養土
・ 緩効性化成肥料を配合した培養土です。 ・ ロックウールを配合した軽量な培養土です。 ・品質管理を二重に行った有機質素材を使用しています
使い方
・
花苗や野菜苗を大型のプランターに植え付けたりするのに最適です。 ・野菜苗でトマトなど大きくなるものには赤玉土を20%程度混ぜるとより管理がしやすくなります。
・ 野菜苗をポットで育て菜園に植え付けるときは、
川砂を2割程度混ぜると定植後の根付きが良くなります。
●有機100倍液肥
・液体の有機質肥料なので冬場の低日照時には最適の肥料です。 ・海藻成分が根の発達を助け葉の色を青くします。 ・木酢液を配合しました。
使い方
・100倍に薄めて使用します。10Lの水道水にキャップ1杯の液肥を加えて棒等で良くかき混ぜます。 ・野菜などの生長の旺盛な植物はキャップ2杯(500倍)の濃度で利用すると効果的です。 ・菜園に与えるときは出来るだけ土を乾燥させて、水やり代わりにたっぷりと与えます。7〜10日毎が目安です。
園芸サポート → ジャンル別育て方 → 春の花と野菜の種まき
|
|
|